インターネット加湿器

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あるあるによるマッチポンプ

コンビニにでも行こうかと外に出るとキンモクセイの香りがフワッと私を出迎えた。気がつけばもう十月だ。近所の庭にキンモクセイが植えてあるらしく毎年秋になると外に出るたびにキンモクセイの香りに包まれるのでお得な気分になる。

キンモクセイと言えば秋の香りの代表格であるが、私が始めてキンモクセイの存在を知ったのは「秋あるある:キンモクセイの香り漂いがち」としてである。そのため、キンモクセイという香りが特徴的な花が存在することは知っていてもどんなにおいなのかは知らなかった。しばらくは気にしていなかったが、ふとそのままでは世間に仲間はずれにされている気がしてむかついたので、町でキンモクセイを探して香りを確かめるという作業をしたことがある。予想していたにおいとは違ったがいいにおいだった。たしかに特徴的で秋の風物詩になるのもうなずける。

キンモクセイにまつわるあるあるとしてもう一つ、「トイレ芳香剤のにおい」というものがある。しかし今まで私はキンモクセイのにおいの芳香剤を置いたトイレを使ったことがないので、そういうあるあるがあるという知識でしか知らない。この先、キンモクセイの香るトイレに入った時にこの知識が実体験を伴うあるあるとなるのだろう。私はインターネットで見たあるあるによって世界の認識を行っている。

そんなことを考えながらコンビニに向かっていると脇にイチョウが植えられている道にさしかかった。くっせ~、ウンコのにおいだ。これもまた”秋の風物詩のにおいあるある”「銀杏のにおい、ウンコ」だ。トイレの芳香剤の香りとして名高いキンモクセイの香から一転、ウンコのにおいになるとは。便所のマッチポンプかいッ!